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 おおむね、ティール組織とは、「優秀でモチベーションも高く、自律的に行動を起こせる個人が集まった組織」といった理解だ。それを前提に考えると、果たして「日本企業に導入できるのか」「本当にティール組織で働きたいと思う人がどれくらいいるのだろうか」といった疑問も、キックオフ会議では湧いてきた。

 また、Raiseのオープン編集会議で今後議論したいテーマや感想としては、次のような意見が寄せられた。

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田中 宏
Internal Auditor
【議論したいテーマ】
今後、実際の企業がTeal的な組織を導入しようとし、成功又は失敗した現実を、いくつかの企業を訪問し見ることができる機会があるとのことです。理論と現実の両面から組織について考え、悩み、色々な意見を聞ける貴重な体験ができることに期待したいと思います。
また、Teal(進化型)と言われている組織が、グリーン(多元型)組織の単なる亜流にすぎないのか、あるいは進化のプロセスにおける発展形として本当に認識しておくべきものなのか、そしてTealの先にはブルー(未来型)の組織系も登場する可能性があるのか、考えていくほどに興味がわいてきます。
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園部 博久
30代からの孫持ち?
【議論したいテーマ】
一読したときの意識として、現在の自社あるいは日本の企業組織における問題点があぶり出されており、その点に共感した部分があったと記憶が蘇りました。
日産さんの問題や、直近の日本郵便・かんぽ生命さん、吉本興業さんの問題にしてもいずれもオレンジ組織の抱える問題点を浮き彫りにしているように思われます。上野千鶴子氏が「岩盤規制」と言われていたり、各種のハラスメント問題だったりと表出している不合理は数多くあるのではないでしょうか。
しかし、今回の読書会を経験して「では、テイール組織であったらすべてがバラ色になるのか?、今まで定着してしまっている価値観を打破すころはできるのか?」といった疑問が私の中ででてきました。
著者もテイール組織以外の組織の有り様そのものを全否定してわけではないようでした。ダーウィンの進化論的に言えば、現在の環境に適合した"それぞれの組織体系の進化あるいは最適化”みたいなことも考えうるのではないか?そんなことが頭の中に浮かびました。
一方では、金属疲労を起こしている現在の組織の有り様(50年遅れとの意見もありました。)をより良きものに変えていきたいという考えは、そうした組織のなかで生活している方々が切望してやまない問題意識なのではないかと思います。(私自身そうした一員であると感じています。)
最適解を得ることは途方も無いことでしょうが、この機会にその一端にでも切り込める議論ができ、その経過・結果を発信することができれば、非常に有意義なものになるのではないかと考えております。
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松下芳生
JPスタイル研究所 代表
【議論したいテーマ】
「オレンジ(達成型組織)の特徴は、イノベーション、説明責任、実力主義を追求することにある」、「個人と集団の強欲という影を持つという人も多い」というくだりは、筆者のコンサルファーム経験から来る実感を書いたものと思われます。私も同類なので、笑えました。
ただ、どの累計であれ、徹底的にやり抜いて、極めた組織は圧倒的に強い組織になると言えそうです。中途半端にしかできない組織は弱いです。やり尽くすリーダーシップが必要なことは、いずれも共通と思われます。
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mino
【議論したいテーマ】
「既存組織の転換」が大きなテーマでしょう。スタートアップをティールで始めるというお考えは極めて順当で当たりまえすぎる感があります。「既存」をどうするか,どうしたいかが大問題だと思います。モノによって従前どおりの管理が良いものや,ティールに近づけるべきものなどがさまざまに混在するのが社会の面白さでもありそうに思います。そうした多様性をどうマネジメントするのか。未来への組織・社会の「成長」を計画する意味からも考えてみたいテーマだと思います。