1日1問の課題に向き合い、考える癖をつけましょう。アビームコンサルティング、エイベックス、AGC、キリンホールディングス、凸版印刷、日本生命、ライオンの7社が、毎日1問、100日で計100問の課題を出題し、各社の強みを伝授します。読者はコメント機能を使ってその議論に参加できます。営業力や発想力、ヒット商品の作り方──。この連載を通して、明日からビジネスの現場で使える知識や考え方を学びましょう。
日本生命は約68兆円の運用資産を持つ世界有数の機関投資家だ。契約者から預かった保険料を、国内外の株式や債券など多様な資産で運用する。100日養成塾の第9弾は、同社から資産運用力を学んでいく。社会人としての基礎の1つである金融知識を身に付け、人生100年時代に必要な資産運用力を磨こう。
どのようなイベントが株価などに影響を与えるのか。どんな経済指標や金融政策を注視すべきなのか。30年後の産業はどんな姿になっているのか──。株価や為替の仕組みを解説しながら。こうした経済の読み方を伝える。
日本銀行をはじめ、世界の中央銀行の金融緩和政策による超低金利が続いている。従来通りの運用では、運用収益の確保が難しくなっている。この状況下で、日本生命が持つ約68兆円の投資戦略を統括するのが、同社財務企画部だ。メンターとして迎えた財務企画部の高石裕介課長は、投融資の現場でベンチャー企業や各社が発行する社債であるクレジットへの投資を担当してきた投資のプロである。
メンターからのコメント
高石課長とともに、6つのユニークな課題を通して資産運用のイロハを学ぶ。まずは、2週間後の日経平均株価とドル円の為替水準を予想してみよう。
※本記事は、若手社会人向けに資産運用への理解を深めることを目的にしています。個別の銘柄などを推奨するものではありません。
2週間後の日経平均株価と為替水準を予想しよう
9月13日の課題(87/100)
2週間後(9月26日15時)の日経平均株価とドル円の為替水準を予想してみましょう。短い期間ではありますが、その間に予定されている経済・政治などの各種イベントや実体経済の動き、トレンドから株価と為替の動きを予想してみましょう。コメント欄にて、「日経平均株価=◯円、1ドル=◯円」の形で回答してください。最終日に誰が一番近かったかを発表します。
[ヒント]
日本:日銀金融政策決定会合(9月19日)
米国:FOMC(9月17日から18日、日本時間9月18日から19日)
欧州:ECB理事会、Brexitを巡る状況を考慮すべし
その他:米中貿易摩擦、北朝鮮・イランの地政学リスクなどを考慮すべし
9月17日の課題(88/100)
あなたの気になる業界と銘柄を選んでみましょう(ただし、ご自身の属する業界以外から選んでください)。今後、成長が期待される業界とその中でも一推しの企業を選んでください。現在の株価が割高か、割安かといったテクニカルなことは気にせず、今後の伸びしろや成長の可能性について想像がつく業界を探してみましょう。また、その中で気になる1社を選んでください。自分が好きな商品やサービスを扱っている企業から選んでみるのもいいと思います。
9月18日の課題(89/100)
直近1年間で、選択した業界や企業に影響を与えたニュースを選んでみましょう。まずは、選択した企業の株価の推移を見てみましょう。その価格が動いた日付にフォーカスし、何があったのかを調べたり考えたりしてみましょう。特にインデックス(日本であれば日経平均やTOPIX)の動きとかい離がある日に着目するとわかりやすいと思います。グローバルな動きに巻き込まれた可能性もありますし、その企業特有のニュースが原因かもしれません。
9月19日の課題(90/100)
2020年度末までに予定されているイベントの中で、選択した業界や企業に大きな影響を与えそうなものを挙げてください。代表的なものとしては、盛り上がりを見せているラグビーワールドカップ日本大会に引き続き、東京五輪・パラリンピックや米大統領選挙などもあります。個別企業ごとに置かれている状況も異なります。ぜひ、その業界ならではのイベントを探し、なぜ影響があるのかをコメントしてください。
9月20日の課題(91/100)
1週間という短い間でしたが、株価や為替の動き、注目業界・銘柄の株価の動きをウオッチしてもらいました。予想していたような動きになっているか振り返ってみてください。
9月24日の課題(92/100)
30年後の世界を想像してみましょう。以下で示した国内の6業界がどのような変化を迎えるかを予想し、自由に記載してください。6つ全てに言及しても構いませんし、1つだけに絞って回答しても構いません。
1)化学 2)電気・ガス 3)食料品 4)輸送用機器 5)医薬品 6)不動産
30年後は2050年の世界。21世紀が後半に差し掛かる時代なので、どういった世界なのかは想像もつきませんし。例えば2050年には、脱化石燃料が進み、プラスチックは全て植物性に切り替わっているのではないか、自動車は全て自動運転化され、自動車産業とIT産業は同一となっているなど自由に想像し、その結果、その業界がどのように成長しているのか、もしくは成長していないのか、を考えてみてください。
9月25日の課題(93/100)
あなたの注目する国を選んでみましょう。成長する国へ投資することは、成長しにくい国へ投資するよりも収益を得やすくなります。今後の成長が期待できる国を探してみましょう。例えば、2030年までに成長が期待できる国を1つ選んでみましょう。
[ヒント]
・人口増加率と経済成長率には正の相関があります
9月26日の課題(94/100)
さて、2週間が経過しました。日経平均株価、為替はどうなったでしょう。皆さんの予想は当たったでしょうか。また、皆さんの選択した銘柄の株価はどのように推移したでしょう。予想が当たった当たらなかったに一喜一憂するのではなく、その要因をしっかりと分析してみましょう。