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変化して、「面白い」を増やすこと

田中:「これは何だか面白そうだな」という感覚で動いていく。そのためにもいろいろな世界を知っている人とつながる必要があるんです。

 例えば僕は40歳を過ぎた今、50歳で何をしていたいのかを考えています。現在はベンチャー企業など14社の社外顧問を務めていますが、可能ならこのうちいくつかを上場させて、社外取締役になりたいと考えています。大学で教えることはこれまでも十分にやってきたので、ここに時間をさらに割こうとは今のところ、考えてはいません。

 もちろん、ソフトバンクアカデミアに入る前はそんなこと、考えていませんでした。いろんな卒業生も言っていますが、僕にとってもそこでいろいろな優れたキーパーソンに出会えたのはとても大きな転機でした。

 普通、大学で教えていれば決してソフトバンクアカデミアに入ろうとは思わないだろうけれど、僕は孫正義さんの後継者育成として集まるメンバーに会いたいと強く思ったんです。そこにブレない好奇心はあって、「絶対に行こう」と決めていました。つまりそう思えるかどうか、なんですよね。

伊藤:まずは動きたいと思う大前提のスターターがないと動けない。実はこのスターターをどこに求めるか、ということは『0秒で動け』ではあまり書いていません。というのも、スターターは人それぞれだし、やってみるから見えてくる世界もあるからです。

 僕たちのように、ソフトバンクアカデミアに参加するという強烈なスターターがあると、人はすぐ変わっちゃいますね。と同時に、やっているうちに楽しくなるということもある。いいのは、スターターがたくさんある状況です。「おお!これは面白い」という感覚を、みんなが生活のあらゆるところで持てるといいなと思います。

 日本は世界的に見ても国民の幸福度が低いですよね。もっと人生を楽しんだ方がいいと常日ごろから感じています。そして仕事や生活を楽しむためには、やはり変化しないとダメだと思うんです。