全3730文字

 人生100年時代。ビジネスパーソンが「現役」として働き続ける時間はかつてよりも、ぐんと長くなっている。テクノロジーの進化や社会の劇的な変化、終身雇用と年功序列の崩壊に伴い、私たちはこの先、「同じ仕事だけを続けていく」ことが難しくなる。

 その難しさを解消するのが「プロティアン・キャリア」だ。「プロティアン」とは、ギリシャ神話に出てくる、思いのままに姿を変える神・プロテウスのこと。そこから転じて、「プロティアン・キャリア」とは社会や職場の変化に応じて柔軟にキャリアを変えていく、言い換えれば「変幻自在なキャリア」を意味する。そんな働き方ができれば、どんなに社会環境が変わろうとあなたは生き生きと「現役」を続けられる。

 そんな「プロティアン・キャリア」になるための理論をまとめたのが『プロティアン 70歳まで第一線で働き続ける最強のキャリア資本術』だ。人生100年時代、どんな環境になったとしても生き生きと働き続けるために、私たちはいまどんなキャリアを形成していくべきなのか。

 今回は2019年7月8日、ガイアックスとOriginal Point、グラフトプレナーという3団体が共催した「20代限定!キャリア形成ブートキャンプ」の様子をリポートする。これから社会で活躍する20代にとって、終身雇用や年功序列はもはや過去の遺産でしかない。より戦略的にキャリアを構築しようとする姿がかいま見えた。(構成/村岡 瑞妃)

法政大学キャリアデザイン学部のタナケン先生こと、田中研之輔教授が「プロティアン・キャリア」の実践方法を伝授する(写真/竹井俊晴、ほかも同じ)

 「転職を経験したことある人はいますか?」

 今回のブートキャンプで初回の講座を担当するのは、最新刊『プロティアン−70歳まで第一線で働き続ける最強のキャリア資本術』(日経BP)を出す、タナケン先生こと、法政大学キャリアデザイン学部教授の田中研之輔氏だ。田中教授の問いかけに、全体の約7割が手を挙げた。

 もはやビジネスパーソンにとって、キャリアを構築する上で転職は当たり前。転職に対するイメージそのものも、昭和の時代のようにネガティブなものではない。ただ、それでも考えなければならないのは、「なぜ次の会社に転職するのか」ということだろう。

 「転職先で何をするのか。今の会社で何をやりきって次に行くのか」

 この問いに明確に答えることが、転職ではまず何よりも大切になる。では、この問いを考えるためのヒントとなる、これからのキャリアの育て方をタナケン先生が伝授していく。