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副業先、あなたはどうやって探していますか?

「BizGROWTH」とは
副業したいプロフェッショナル人材とその知見を求めている企業とを効率よくマッチングさせるサービス。BizGROWTHが用意した仕事のメニュー「ジョブカタログ」を通じて簡単に受発注できる点が最大の特徴。様々な仕事ごとにその概要や流れ、価格などを専門家がまとめたもので、業務範囲が明確に決められているため想定外の要求が発生しにくい。リクルートが2018年7月にサービス開始。

プロフェッショナルの副業人材マッチングサービス「BizGROWTH」の最大の特徴は「ジョブカタログ」と呼ばれる仕事依頼書にあります。まずはこのカタログがどういうものか教えてください。

山崎浩平氏
大手ファッション通販サイトを経て、2014 年にリクル ートライフスタイルに中途入社し、旅行・美容領域の集客を担当。副業したい人材と企業をマッチングするサービス「BizGROWTH」の事業責任者を務める。

山崎浩平・リクルート次世代事業開発室(以下、山崎氏):ジョブカタログは、それぞれの業種や業務ごと切り出した「仕事メニュー」です。SEO対策であれば「SEOコンサルティング」「コンテンツマーケティング設計」「SEOモニタリング環境の整備」などの具体的な仕事のカタログが並んでいます。そのカタログの一つひとつに、タスク単位で業務の詳細と仕事の進め方、納品物、そして最低報酬が記されています。例えば先ほど挙げた「SEOコンサルティング」なら、ステップ1として「キーワードマーケティング」、ステップ2が「SEO内部修正指示書作成」、ステップ3が……というように仕事の流れが明記されていて、準備しなければならない資料なども網羅されています。

 このジョブカタログを企業側とワーカー側双方にオンライン上で提示して、マッチングするというサービスです。ワーカーはカタログで示された仕事に対して入札する。マッチングした場合、ワーカーが得る報酬の30%を手数料としていただくというビジネスモデルです。

企業には「こうした仕事をしてほしい」という要望があり、それを求人サイトで募集するのが一般的だと思います。掲載する仕事メニューは企業側が作成します。一方でBizGROWTHでは第三者が作っている。

山崎氏:BizGROWTHの企業側のターゲットは中小企業です。人手不足が深刻化していますが、大企業は比較的、専門的な人材を今でも雇用できています。ただ、中小企業の場合はかなり難しい。しかも、そうした専門人材はスポットで必要なことが多い。

 クラウドソーシングに頼ろうとしても、ハードルが高いんです。先ほどのSEOの例で言えば、必要なのは確かだけれど実際にどんな仕事をお願いすればいいのか分からない。外注するときに最も重要な要件定義を自分たちでするのが難しいんです。

 であれば、第三者としてその仕事を切り出してカタログとして用意してしまおうと。実際、すべてのジョブカタログはその道のプロに作成をお願いしています。

思いついたきっかけは?

山崎氏:私自身の経験なんです。リクルートは副業を容認しているので、2年くらい前に私の専門であるウェブマーケティングの分野で副業をしたいと思ったのですが、そのスキルを生かそうと思ってもなかなか見つからない。

 今でもそうだと思うのですが、副業先ってツテで探すケースが多いんですね。ただ、友人を通じてだと報酬の交渉もしにくいし、何より業務の範囲が明確でないので追加のタスクがどんどん増えていってしまう場合がある。クラウドソーシングは単価が下がり続けていて、いわゆるプロとしての報酬が得にくい状況になっている。つまり、プロが自分のスキルを生かして相応の対価を得られるような副業を探すのは非常に難しい。

 そこで、所属していたリクルートライフスタイルの社内新規事業コンテストに応募したんです。最終選考で落ちてしまったのですが、プレゼンテーションを聞いていた社員から「私も副業を探しているんだけど、どうやって探せばいいのか分からない」というメールが山のように届いたんです。「やっぱりニーズはあるのか」と再確認して、それで「New RING(現在はRingに改称)」で再度提案したという流れですね。

「プロの副業」というサービスには、ワーカー側の質の高さが求められます。その点への工夫は。

山崎氏:正直に言うと、そこに関しては何も手を打っていませんでした。ただ結果的にかなり質の高いワーカーが集まっています。

それはなぜ?