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「コンビニ本部に厳しめのメッセージの嵐です」

入山:さっき安田さんは、コンビニの違いにあまりこだわりがないと言っていましたけれど、消費者全体を見たときに、ローソンファンはローソンの店舗に行く、セブンファンはセブンの店舗に行くという傾向はあるんですか。

宮﨑:私たちの調査では、3社とも利用されてはいる方が多くいらっしゃいますが、「一番多く利用するコンビニ」を聞くと、お客様によって違います。

入山:やっぱり、それぞれのチェーンに固定ファンがいるということですね。

入山章栄(いりやま・あきえ)
早稲田大学ビジネススクール教授
1996年慶応義塾大学経済学部卒業。98年同大学院修了。2008年米ピッツバーグ大学経営大学院で博士号取得(Ph.D.)。米ニューヨーク州立大学バッファロー校助教授などを経て2019年から現職。著書に『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』(日経BP社)などがある。

安田:大手3社がガチンコで競争を繰り広げる中で利益を出そうとするなら、「このエリアはローソン」「ここはセブン」という具合にある程度、すみ分けるやり方は理にかなっているのかもしれません。

 ただ一方で、そうやって固定ファンをつくっていったとしても、1つのコンビニチェーンが近いエリア内で複数店舗を出店すれば、需要を食い合うことになりますよね。A店が売り上げを増やせば、近くのB店の売り上げは減ってしまう……。

入山:まさに、それが先ほどの「読者の端くれ」さんの質問の本質ですよね。ドミナント戦略をとるから、特定の地域に過剰出店することになって現場が苦しむのではないかと。同じような意見を「アーチャー」さんからもいただいています。

 「ドミナント戦略とオーバーストア。限られたパイの奪い合いを同じチェーンで争う毎日です。ひどい場合は、集中出店で売り上げ激減そして閉店に追い込まれます」。「かず」さんも、「ドミナント戦略&24時間営業による地域需要の独占化」がコンビニチェーンの課題だと指摘され続けていると書いていらっしゃいます。厳しめのメッセージの嵐ですが、この辺りはどう考えればよろしいですか。