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ダイムラーは宣伝の一環でカーシェアを活用

安田:そういうことなら、高級自動車メーカーこそカーシェアリングを手掛けて、若い人たちにとりあえず乗ってもらうという戦略をとった方が、長期的には勝ち残れるかもしれないですね。そういう動きって出ていますか。

鈴木:完成車メーカーの中ではダイムラーが最も積極的にモビリティーサービスを手掛けていますね。彼らに聞くと、ある種の宣伝としてカーシェアリングをやっていると。そこから何かのきっかけでオーナーになってもらおうと考えています。まさに「Anyca」で起きたようなことを狙っている。

中島:高級車からエントリーしてもらって、慣れてきて「やっぱり持ちたい」となったら買ってもらうという戦略ですね。今、メーカーはエントリーカーとしてカーシェアリングを使うことに非常に積極的です。

入山:従来のエントリーカーは軽自動車とか「カローラ」のような大衆車だったけれど、今はいきなり「ベンツ」か。

安田:もともと自家用車は3%しか使われてないというのだから、残りの97%分は伸びしろだらけですね。カーシェアによって利用効率を上げていくと、少ない出費で、今まで「モノ」としては手が届かなかった高級車に、「コト」として触れる消費者が増えてくるわけですね。

入山:うん。面白いね。

安田:さて、冒頭で話をしたように、日本の産業界では自動車メーカーの影響力がものすごく大きいですね。そういう中で、「モノからコト」とか「MaaS」の流れが世界中で進んでいったとき、日本の自動車産業はどうなるのでしょうか。懸念する声も大きいと思います。皆さんにはぜひここで○×棒でお答えいただこうと。

入山:お、きましたね。

安田:この先10年ぐらいを考えたとき、日本の自動車メーカーが、世界の自動運転業界、自動車業界で依然として中心的なプレーヤーでいられるのか。世界市場を引っ張って活躍できるのか。できると思われる方は「○」、ちょっと厳しいと思う方は「×」を上げてください。

 もちろんその後、理由もお聞きしますから。「バツなところだけ出されてちょっとバツが悪い」、なんてことはないです。はい。

入山:ちょいちょいおやじギャグが出るんだよね(笑)。

安田:はい(笑)。皆さん準備はよろしいですか。では出してください。せーの。はい。