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「『レベル3』が必要な理由、教えてください」

安田:じゃあ、鈴木さんからお願いします。

鈴木:「レベル3」とか「レベル4」って、極端なことを言うと自動車メーカーのスタンス次第なんです。たとえばトヨタ自動車は慎重だから、「レベル3」ができたとしても、「今できるのは『レベル2』まで」と言うでしょう。

 トヨタのように慎重な姿勢だと「レベル4」までできるようにならないと、「『レベル3』ができる」とは言わない。一方で、イメージ戦略として「『レベル3』をやります」と発表するメーカーもあるかもしれない。あいまいな責任問題が存在することを含めて、「レベル3」をやると言うか言わないかの問題になる。ブランドをどう位置づけるかにもかかわるので、一概に「レベル3はスキップした方がいい」といえる問題でもないと思います。

入山:中島さんはどうですか。

中島:私はちょっとアプローチが違うのですが。「レベル1」「レベル2」と来たら、その先は「レベル3」と「レベル4」がパラレルで進むと思っているんです。

入山:なるほど。それは自家用車と商用車の違いということですか。

中島:そうです。自動運転キットを開発する会社の技術者の方とかOEMメーカーの技術者の方々と話していると、「『レベル3』と『レベル4』は別物です」と言うんですね。「レベル3」ができないと「レベル4」ができないわけではない。ただ技術はかなり相互連関があって、どちらかが発展するともう片方にもいい影響がある。「両方パラレルで進むべきです」という話なんです。

 「レベル2」の延長線上にあるのは「レベル3」です。なので、「レベル3」がじわじわっと始まるかもしれない。そこである日突然、全く違う文脈で「レベル4」がポンと出てくるという感じになるのではないでしょうか。確かに、実は技術的にも難しいのは「レベル3」みたいですね。人というあいまいなものを検知しながらになるので。

##3→4は、「レベルアップ」ではない

入山:そうか。「レベル4」は完全に機械だからむしろシンプルでやりやすい。

中島:はい。ただ「レベル4」を実現するための基礎技術は「レベル1」「レベル2」「レベル3」にも活用されるので、1~3も積極的にやっていきましょうというところですね。

入山:「レベル」という言葉を使っちゃっているから、どうしても段階を経ていくイメージがあるけど、そうじゃないんですね。

安田:ロールプレイングゲームみたいに、技術力が上がって1つずつレベルアップしていくっていうのではない。「レベル3」と「レベル4」は分岐する。

中島:はい、技術とか法整備という観点でいうと、「レベル3」と「レベル4」は別物で、横に並べた方が分かりやすいと思います。