「バーチャル握手会」なら危なくない

入山:武樋さん、ほかにVRの可能性がありそうな分野のアイデアってありますか。

武樋:今までなかったもの、今まで難しかったものがどんどん出てくると思います。安全とか宇宙とか。VRは過去も体験できます。過去のことって、例えば戦争の映像は見たことがあっても、自分で体験することはできないじゃないですか。それがVRであれば体験できます。映像とか文章ではなく、行ったように感じることができます。

入山:うまく再現できれば、我々が急に江戸時代に暮らすこともできるわけですね。VRはそういう時間的な広がりもあるし、宇宙とか、海底を体験できるという空間的な広がりもある。

安田:公共的な政策と関連しそうな話でいうと、被災体験もできますね。津波とか大地震が起きた時に、どこにどういう被害が発生するかというのは、最近よく映像を流すようになっていますけど、VRだとよりリアルに伝えることができます。

 「百聞は一見にしかず」ですが、「一見」はそう簡単にできないことも多くあります。それを「実質的に」見せることができる。いろんな分野に応用が利きそうです。

武樋:私はアイドルの握手会などもVRでやればいいと思っています。以前、握手会に出ていたメンバーが刺されてしまうという事件がありましたけど、VRならば危なくない。

入山:そうか。手を握る触感があればいいんですね。

武樋:グローブ型のデバイスで、触れた感じが出せれば。

安田:物理的な肉体が目の前にあることを重要と考えるのではなく、手の届かない存在だと思っていたアイドルとコミュニケーションできることを重要と考えるのであれば、VR空間でなんら問題ないですよね。

次ページ VRは働き方も変える