オフィスにいながら役所の手続きを済ませる

入山:流通・サービスと製造・資源ではVRを使う目的が違うということですね。

長島:だいぶ違うと思います。「楽しければいい」というところから、「いかに買わせるか」、最後は「どれだけ早く学べるか」ということに重きを置いている。

入山:流通・サービスではマーケティング的な位置づけだけれど、製造・資源は社内研修で使われると。なるほど。武樋さんはいかがですか。

<span class="fontBold">武樋恒(たけひ・わたる)<br>シナモン代表取締役</span><br>1987年新潟県長岡市生まれ。2010年明治大学経営学部卒業。大手メーカー系SIer営業、ベンチャー企業でのWebマーケティングコンサル、個人での海外ビジネス立ち上げ、コミュニケーションロボット開発などを経験。2016年にVR領域で起業、Synamonを設立し代表に就任。VR空間上でのコラボレーションベースシステム「NEUTRANS」の開発、提供に注力している。
武樋恒(たけひ・わたる)
シナモン代表取締役

1987年新潟県長岡市生まれ。2010年明治大学経営学部卒業。大手メーカー系SIer営業、ベンチャー企業でのWebマーケティングコンサル、個人での海外ビジネス立ち上げ、コミュニケーションロボット開発などを経験。2016年にVR領域で起業、Synamonを設立し代表に就任。VR空間上でのコラボレーションベースシステム「NEUTRANS」の開発、提供に注力している。

武樋:公的セクターの話でいうと、例えば、役所で証明書1枚発行してもらうのも、手続きが面倒だったり、結構な時間待たされたりしますね。私は、オフィスにいながらぱっとVRゴーグルをつけたら、役所にバーチャルで行けて手続きもできるというような世界を実現したいと思っています。

 ちょっとした手間だったところをどんどんなくしていくことに使えたらいいなと思っているし、実際に使えている世の中になっていればいいなと思います。

入山:確かに公的な手続きって面倒くさいですよね。この前、僕、運転免許を更新したんですけれど。違反切符を切られていたので、わざわざ運転免許センターまで行かないといけなかった。長い時間講習も受けて。もちろん、自分が悪いので仕方ないんですけれど、それももっと効率的にできればうれしいですね。

安田:すべての手続きをVRにするのは難しいかもしれないけれど、一部の書類発行とか必ずしも窓口に行く必要のない手続きなんかはVRにできたら便利ですよね。

 VR特区をつくるというのも面白いかもしれない。特定の地域でVR役所をつくって。そこでうまくいったら全国的に広げていくとか。いろんなことが考えられそうです。

入山:長島さん、先ほどVRをマーケティングツールの1つと位置づけるというお話がありましたけど、具体的な活用のイメージがあれば教えてください。

長島:例えば、アパレル業界ではユーザーにVRで洋服を試着してもらうという方法がよく考えられていますね。

入山:VR空間で洋服を着てしまうんですね。

長島:自分のアバターがVRの中に入って、洋服をあれこれ試着するわけです。
 あと、ダイエットジムなんかは、そこに通うことで、その人のスタイルがどう変わるかを見せることもできます。

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