入山:さて、みんなでVR会議を試してみましたが…。初体験を済ませた安田さん、どうでしたか。いきなりハイエンド機種を使いましたけれど。
安田:ええ。まず誤算だったのはコントローラーのことを何も聞かないうちにVRゴーグルをつけてしまったので、手元が見えなくて困ったっていう…(笑)。「VRあるある」かもしれませんけれど。
実際に使ってみたら、握った時の指と実際にVR上で動くアバターの指が連動していて直感的なデザインになっているというのは感じましたね。あと、きちんと顔を向けた方向でVRの中の景色が変わる。リアリティがありました。
入山:僕はいろいろ試してみたんですが、今回は1分ぐらいしか参加できなかった。ネットワークがうまくつながりませんでした。単純な話ですけれど、VRをビジネスに活用していくのならば、この辺のインフラについては課題があるんだろうなと思いましたね。専門家の方がいるところでもうまくつながらなかったわけですから。インフラの問題が解決すると、VRはより身近になると感じました。
同じ部屋にいてもVR空間に集う意味がある
安田:今回は4人ともリアルで同じ部屋にいるのにあえてVRの世界に入っていったわけですが、メンバーが遠隔地にいるような場合には、バーチャルな空間に集う意味は大きいですよね。

入山:声も聞こえますからね。地球の裏側にいる人とも、1つの会議室にバーチャルで入れるっていうのはすごい。
武樋:私は同じ部屋にいる場合でも、VRを使う意味はあると思っています。VRならではのこと、VRにしかできないことがいろいろとあるので。
先ほど、長島さんがクルマのモデルを持ってきていました。今、リアルな世界では3Dのモデルやデザインも平面上で見ています。VRであれば、立体的に見ることができます。
入山:そうか。そういう場合には、同じ部屋にいるとしても、あえてゴーグルをつけてVR空間に集う意味がありますね。
武樋:今回は体験していただけなかったのですが、空中で3Dの絵を描くこともできます。VRの世界では、現実の世界ではなかなか伝えることが難しい立体の表現もできる。
例えば、今、企業が展示会に出展する際にはモックアップをつくったりして準備しますね。けれどVRならば、そのまま見ることができます。
安田:最近、3Dで映写できるような立体型のプロジェクターの開発が進んでいますが、VR上ではそれが当たり前にできるということですね。