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「面白そう」と使ってみたら虜になった

入山:まず長島さん、ローランド・ベルガーがコンサルティングにVRを取り入れたきっかけから教えていただけますか。コンサルにVRを活用するって、かなり大胆ですよね。ちょっとびっくりしますけれど。

長島:単純に、私自身がVRやAR(拡張現実)を「面白そうだな」と思ったことがきっかけなんです。「まずは試してみよう」と思って、VRゴーグルを買ってみた。

長島聡(ながしま・さとし)
ローランド・ベルガー代表取締役社長シニアパートナー 早稲田大学理工学研究科博士課程修了後、早稲田大学理工学部助手、ローランド・ベルガーに参画。自動車、石油、化学、エネルギー、消費財などの製造業を中心として、グランドストラテジー、事業ロードマップ、チェンジマネジメント、現場のデジタル武装など数多くの プロジェクトを手がける。特に、近年はお客様起点の価値創出に注目して、日本企業の競争力・存在感を高めるための活動に従事。(写真=寺尾豊、以下同)

入山:ああ、長島さん自身が「面白そう」と思ったんですね。

長島:ええ。それで試してみたら本当に面白いので、「うちの社員全員に使わせたい」と思って(笑)。それでたくさん買ったんです。

安田:どれぐらい買っちゃったんですか。

長島:今、20個ぐらいありますね。

入山:そんなにたくさんまとめ買いを。

長島:ええ。全機種そろえたんですよね。全部触って、違いを知りたいと思って。

入山:えええ!? 全部ですか。今、我々の目の前にはフェイスブック傘下のオキュラス製のVRゴーグルが置いてありますけれど。他にも、VRゴーグルといえば、ソニーとか、FOVEとかが出してますね。そういうのを全部揃えたと。

長島:はい、全部揃えました。20個ぐらい。

入山:それらがオフィスにあって、長島さんや社員の方が使っている。

長島:そうです。実はそもそも、「VRって面白そうだな」と思うきっかけをつくってくださったのは、今、お隣にいる武樋さんなんです。

 ローランド・ベルガーは日本型のイノベーションを「和ノベーション」と名付け、「和ノベーションの仲間企業」という活動をしています。企業や個人が持つ様々なノウハウ、技術、知恵を見える化し、部門、企業、業界を超えた仲間の輪へと広げることで、新しい価値創出を推進しようという活動です。「和ノベーション」には日本の「和」、対話の「話」、ネットワークの「輪」という3つの意味を含めています。

 その仲間企業の一員であるXVI社長の近藤義仁さんに紹介していただいたのが武樋さん。近藤さんはオキュラスを日本に持ち込んだ人物で自らVRコンテンツも開発しています。武樋さんも含め、VRに関してはもうヤバい人たち(笑)。“すご技”をいっぱいお持ちで、いろんな使い方をデモしてくださったんです。それでVRの虜になってみんなで使い始めまして。我々が使っているだけではもったいないと、クライアントにもサービスを提供し始めたという流れです。