あらゆるスクリーンがゲームの出口になり得る
安田:今は想像できないような「こんなことにゲームが使われたら面白い」というアイデアって何かありますか。
読者から面白い意見が出ています。「中小企業技術職人」さんは「完全自動運転が実現された場合、移動中の車内にゲーム業界の拡大のチャンスがあると思います。スマホゲームではなくて車のモニターや車窓を利用したAR、VRなど革新的なもの」と書いてくださっています。
入山:この連載で自動運転業界を取り上げましたけれど、僕、その時、自動運転車はホテル代わりになるっていうことばかり考えてました(笑)。自動運転車でゲームを楽しむっていうのは健全だね。
安田:入山さんの意見に惑わされずに(笑)。自動運転は一例なんですけれど、2人から、今は想像もしてないようなゲームの広まりとか、胸に秘めているプロジェクトで話せるものとか、何かありましたらお願いします。
金野:基本的にスクリーンのあるところにはゲームを出せますので……。
入山:ああ、そうですね。スクリーンのあるところはどこでもね。
金野:今後、例えば5G技術が進んでデバイスのネットワーク化が進むと、いろいろなスクリーンがゲームの出口になると思うんです。
入山:面白い。そうか。スクリーンは全部ゲームの出口になり得るんだ。
金野:そうです。なので、そこはチャンスかなと思っています。あと逆の発想で言うと、スクリーンを必要としないゲームみたいなのもあるかなと。音で遊ぶゲームみたいな感じですかね。
入山:僕、今ふと思ったんですけれど。楽器とゲームの連動とかもありそうですね。
金野:そうですね。「太鼓の達人」なんかはまさにそうです。
入山:ギターやピアノにも拡張できますよね。
金野:はい。
安田:映像に依存しない形のゲームができると、例えば視覚障害がある方でもゲームが楽しめる。バリアフリーにもつながっていきますね。
金野:そうですね、はい。そういう可能性もあるかもしれませんね。
入山:例えば、「ドラゴンボール」にスカウターっていう装置が出てくるじゃないですか。
安田:相手の戦闘能力を測定できるデバイスですね。
入山:そう。あんな感じでゴーグルみたいなのを付けるといろいろな情報が入ってきて、同時に外もリアルで見えるというような。
齊藤:「Google Glass」みたいなものですね。
金野:マイクロソフトの「HoloLens」もそうですね。
入山:そういうものも、ゲームでも出てくるかもしれないと。
金野:はい。デバイスの研究もしていますので、新しいコンテンツと組み合わせると面白いことができると思っています。