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「スマホゲーム、ぶっちゃけもうかりますか?」

安田:そもそも1.7兆円のゲーム市場のうち、既にスマホゲームが1.2兆円にも上っているということが衝撃だったのですが、スマホゲームはなぜこれだけ急激に市場規模が拡大したのでしょうか? ぶっちゃけもうかるのでしょうか。その辺のところをお聞きしたい。齊藤さん、いかがですか。

齊藤:スマホゲーム市場が大きくなっているのは、「ガチャ」によるものが大きいです。課金することで、一定の確率でレアなキャラクターが出てきたりするというものですね。

安田:僕は、そこがちょっとわからない。前のセッションで僕も「ドラクエウォーク」をやっているという話をしましたけれど……。

入山:安田さん、レベル40を超えているんだから、当然、課金しているでしょう?

安田:いや、僕は「課金したら負け」と思って、無課金で自分がどこまで行けるのかを試しています。

入山:無課金でレベル40を超えてるの?

安田:そうですよ。僕みたいに「1円でも課金したら負け」と思うような人も多いと思うんです。スマホゲームって、ごくごく一部のユーザーから課金してもらうビジネスモデルですよね。それでももうかる構造なんですか。

齊藤:そうですね。アクティブユーザーがいて、課金率、平均課金額がある。これらの掛け算でアプリの売り上げが決まります。

入山:じゃあ、ものすごくコアな人たちがハマって、ガンガン課金していると。それが積もり積もって今、1.2兆円になっているわけですね。

入山章栄(いりやま・あきえ)
早稲田大学ビジネススクール教授
1996年慶応義塾大学経済学部卒業。98年同大学院修了。2008年米ピッツバーグ大学経営大学院で博士号取得(Ph.D.)。米ニューヨーク州立大学バッファロー校助教授などを経て2019年から現職。著書に『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』(日経BP)などがある。(写真:陶山 勉)

安田:大抵のビジネスには「パレートの法則」が当てはまります。全体の2割の優良顧客が売上高の8割を上げるという法則ですね。スマホゲームの場合は、もっと過激な構造になっているということですか。

齊藤:そう思います。基本的には課金していない人の方が多いので。ゲームによっては課金が3割、4割に達しているものもあるかもしれないですけれど、課金をしなくても長く遊べるゲームだとあまり課金しませんね。例えば、「ポケモンGO」の課金率はかなり低いんじゃないでしょうか。