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現在の議論のテーマ:一泊二日のご褒美旅をやるなら何をしたい?
主要路線ではプレミアムクラスのシートが満席となる便も多い

 全日本空輸(ANA)が国内で飛ばす飛行機は1日に約800便。全国51空港で離着陸する。ANAとしては、すべての便を満席にして、収益を確保したいが、当然、客足には波がある。そこで、同社が1便あたりの収益を最大化するために持ち込んだのが、「レベニューマネジメント」と呼ばれる考え方だ。在庫の繰り越しができない業界で、需要を予測して売り上げ(レベニュー)の最大化を目指す販売管理手法だ。航空会社をはじめ、ホテルなどといった繁忙期と閑散期に大きな差がある業界で採用が進んでいる。

 例えば、事前予約の顧客にはより安く航空券を提供する。逆に当日なら価格を高くする。そうして運賃に差をつけながら、確実に座席を埋め、しかも、売り上げの最大化を目指す。上質なシートを用意して、高価格で販売する手もある。エコノミークラスだけでなく、ANAでは「プレミアムクラス」と呼ぶカテゴリーを設けている。例えば、東京から沖縄に向かう便で普通席を予約していた顧客が当日、空港でアップグレードを申し出ると、1万5000円の追加料金でプレミアムシートに座ることができる。

 出発前はラウンジで過ごし、機内では食事やアルコールドリンクの提供も受けられる。何よりも広々とした座席でゆったりと目的地へ向かえることから、需要は根強く、全日空は11月から提供座席数を増やすという。

 もっとも、プレミアムシートを埋めるにも悩みがある。平日は大手企業の経営層を中心とした出張需要に支えられているが、休日は主に旅行需要を喚起するしかない。できるだけ旅費を安く抑えたい顧客の財布のひもをどう緩めるか。全日空が目をつけたのが、「ご褒美需要」だ。仕事が一段落した自分に対して、いつもよりちょっぴりぜいたくをしたい。そんなご褒美需要を掘り起こそうというわけだ。

 自分へのご褒美に旅行を選ぶ消費者は案外多い。調査会社アスマークが実施した「自分へのご褒美に関するアンケート調査」によると、旅行に出かけた人は25.1%。洋服や靴を買った人などに次いで3位だった。消費者行動に詳しい同志社大学商学部の高橋広行准教授は「少し高価な商品を買ったり、上質なサービスを受けたりするときに消費者は自分への言い訳が必要になる。最も分かりやすい理由の1つが自分へのご褒美。特に仕事でのプレッシャーや達成しなければならない目標をクリアしたときに、少しぜいたくをすることで、次の仕事へのモチベーションを維持できる。上質なサービスの利用を増やすためには、消費者が達成感を味わうことができ、少しぜいたくな体験ができる雰囲気を見せることが重要」と話す。

 では、そんなご褒美需要を取り込んで、いかに売り上げを増やしていくか。皆さんもマーケティング担当者になったつもりで考えてみましょう。

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プログラムの進行予定

 お題は以下のように進んでいきます。2週間にわたって、皆さんの意見を募集します。

9月30日(月): 航空会社は、なぜ複数の座席クラスを用意すると思いますか。
10月2日(水): そもそもどのようなときに自分へのご褒美として旅行したくなりますか。
10月4日(金): どう需要を喚起しますか。
10月8日(火): 空港で出発前に「あったら良いな」と思えるサービスは何でしょうか。
10月11日(金): まとめ

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