ミライつく~るでは全国各地の小学校にANAグループのパイロットや客室乗務員、整備士、グラウンドスタッフらを講師役として派遣しています。2017年10月にプログラムを開始し、これまで全47都道府県の47校で3951人の5、6年生にお会いしてきました。

 授業の進め方は職種によってさまざまです。パイロットであれば、着陸時の管制官とのやりとりを実際の録音を参考に再現してもらったり、フライトプランを考えてもらったりしています。客室乗務員であれば、機内にある備品を使って泣きやまない赤ちゃんにどう対処すればいいかなどについてアイデアを募ります。授業を通じて、それぞれの仕事の内容を知ってもらうだけでなく、どんな大人になりたいかを考えるきっかけにしてほしいという狙いがあります。

 また、ミライつく~るには、「教育」以外にも「社員の働きがい」や「地域とのつながり」などSDGsにある他の目標の達成にも貢献する要素が含まれています。

そもそもANAがSDGsの実現に向けて取り組む意義はなんでしょう。

杉本氏:SDGsに限らず、多くの社会問題の解決に向けては、国や非政府組織(NGO)だけではなく企業の役割が重視されている現状にあり、弊社もそれに応えていく必要があると考えているからです。

 ですが、企業は永続性を保つために利益を上げていかなければなりません。これと社会課題の解決を両立していくには、課題解決をしていく中でイノベーションを起こして、それをビジネスにつなげていくことが重要になってきます。口で言うほど単純ではありませんが、活動を通じて利益を上げていくことがSDGsへの貢献にもつながっていくと考えています。

議論に参加している学生の皆さんに一言お願いします。

杉本氏:まずは自由な意見をどんどん出してもらいたいです。オープンイノベーションという言葉の通りで、枠にとらわれない意見が発展を生むことは少なくありません。
 その中でお願いしたいのは、「誰のための取り組みなのか」を具体的に考えるということです。加えて、SDGsは2030年がゴールの目標ですので、長い時間軸を意識してほしいと思います。10年以上先の未来は我々の想像もつかない社会になっているかもしれません。そういうことも含めて議論してもらいたいのです。

鈴木氏:今回のお題は、ミライつく~るでSDGs実現に向けた取り組みを小学生に説明するようなイメージです。SDGsのゴールとなる2030年は今の小学生が成人する前後。「あなたたちがその時代を担っているんですよ」というメッセージも含めて授業を考えてもらうといいのかなと思います。