ところで、働き方改革と同時並行で「副業解禁」に舵を切る企業も出てきています。どのようなスタンスですか。

三村氏:自分の仕事を極めた次に、副業がある。ですから「本業が中途半端なのに副業どころじゃないでしょう」というのが、私の考えです。

 例えば、営業で予算未達成なのに副業させてくださいという人を信用できますか。仮に予算を達成しても、やっぱり脇目をそらさずに営業で突き抜けて結果を出した方が、その人のためになるというのが私の考えです。自分の時間を共有するんじゃなくて、もちろん、知見や専門性を共有する段階にまでなったら、副業はありだと思うのですが、「時間の切り売り」のような副業は絶対にやるべきじゃない。それなら、その時間を本業に投入して、本業で突き抜けた成果を出し、本業でポジションや収入をアップさせた方が良いはすです。

■テレワーク推進とコミュニケーション低下 強いのは…… 

テレワークなど時間や場所にとらわれない働き方にも注目が集まっています。

三村氏:当社には、毎年やっている課題調査で明らかになるのに、決して解消できない課題が2つあります。1つがナレッジマネジメント、もう1つがコミュニケーションです。後者についてはこれだけ色々な活動をしていてもやはり問題点としてあがってきます。コミュニケーションが課題なのに、働き方改革の流れに乗って、じゃあ好きに自宅で働いて良いですよとなるか。またコミュニケーションが損なわれないか。テレビ会議システムを導入して、遠隔でもミーティングの生産性は損なわれないようにはなっていますが、やはり同じ空気を吸っているからこそできるコラボレーションは、私はあると思います。

マイナス面の方が大きいという考えですね。 

三村氏:通勤時間がなくなることなど、メリットはあると思います。でもそのことと、コミュニケーション低下に伴うマイナス面を考えた時、私はマイナス面の方が大きいと思っています。もちろんプライベートの事情があれば、上司に今日はテレワークしますのでと連絡してくれればそれでオーケーです。

 テレワーク自体もあくまで「衛生要因」ではないでしょうか。直接的に、それだけをもって「働きがい」には結びつかない。個人戦が主体の業界や職種だったら機能するかもしれませんが、少なくともコンカーは横のバリューチェーン、プロセス間連携が非常に多い会社です。1つの職種で仕事が完結しないので、みんなで一斉にテレワークをしてしまうと、連携の低下も起こり得ると考えています。