2013年、女性銀行員の組織との葛藤を描いた『スコールの夜』で第5回日経小説大賞を受賞し、作家デビュー。ほかに『家族計画』など。大蔵省(現財務省)入省後、金融庁、内閣官房などで勤務。国立印刷局理事長時代に、渋沢栄一の新1万円札などの改刷に携わった
※このプロフィールは、著者が日経ビジネス電子版に記事を最後に執筆した時点のものです。
2013年、女性銀行員の組織との葛藤を描いた『スコールの夜』で第5回日経小説大賞を受賞し、作家デビュー。ほかに『家族計画』など。大蔵省(現財務省)入省後、金融庁、内閣官房などで勤務。国立印刷局理事長時代に、渋沢栄一の新1万円札などの改刷に携わった
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小説 国産紙幣誕生
2022.03.11 直談判し、大隈重信大蔵卿の名を借りてまで紙幣国産化のための新工場の予算計画を上申したものの、認可の下りる気配は一向にない。窮した紙幣頭の得能…
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2022.03.04 「正院がこんなおふれを発出いたしました。ご覧ください」寮頭室に駆け込んできた矢嶋が握りしめた紙を、得能が開いて目を走らせる。表情がこわばり、…
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2022.02.25 紙幣寮の工場に所属する官吏の身分を雇の職員に格下げする──。得能の過激な組織改革案に、さすがに紙幣助の青江は意を決して翻意を願い出た。しかし…
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2022.02.18 「このたび日本政府は外国から紙幣を買うことをやめ、すべて国産化する方針を決定しました。現在、私がドンドルフ社と大詰めの交渉中ですが、紙幣の製…
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2022.02.11 「我々も先方の言いなりではなく、自前製造の意向は伝えてはおります。そもそもゲルマン紙幣(明治通宝)は財政難の維新政府にとって決して安い買い物…
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2022.02.04 「こげん無責任な仕事があるか」。明治7年1月、紙幣頭(しへいのかみ)に着任早々、作業現場を視察した得能はどうにもこらえられず、不満をぶちまけ…
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2022.01.28 「良介どんは格好も中身も昔から変わらんままですな」内務卿の執務室から出てきた大久保利通は、得能の前に立つと薩摩藩時代の親しい間柄に戻って相好…
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2022.01.21 「こんなくだらん改正のために、わしの部下たちがどれほど苦労させられとると思っているのだ。西洋かぶれも大抵にせんか」 部下への過重な負担を心配…
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2022.01.14 祖母藤子の葬儀が終わって2週間ほどたったある日、朝命を帯びて鹿児島に帰来していた一蔵(大久保利通)が得能の実家にひょっこり顔を出した。忙しい…
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2022.01.07 薩摩地方にしては珍しいみぞれまじりの曇天が数日続いたが、今朝はうってかわって澄み渡り、餌を探しに庭に下りてきたシジュウカラがマンサクの枝をつ…
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