技術に追い付かない規制

 対応する法整備も急ピッチで進む。米ニューヨーク州では、5月7日に施行された新法により、従業員を電子的に監視する場合は事前に通知しなければならなくなった。同コネティカット州と同デラウェア州も同様の情報開示を義務付けている。同カリフォルニア州は、事前告知なしでのデジタル監視を禁止するなど、労働者のプライバシー保護を強化する新たな法律を検討中だ。欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)は、働く者が持ついくつかの基本的権利を明確にしている。

 しかし、規制はまだ始まったばかりだ。それに対して技術は急速に進歩している。そのため、大半の企業はせいぜい、リモートワークが今後どれくらい定着しそうか、把握に努めるのが精いっぱいだ。新技術の採用を進めることと、労働者を保護することの境界を明確にする線は、これから引いていかなければならない。

 職場での監視には、十分に正当な理由がある。

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日経ビジネス2022年5月30日号 94~95ページより目次

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