ロシア軍が年明けにもウクライナを襲うのでは。こうした懸念が高まっている。両国の国境近くにロシア軍が大規模に集結していると西側諸国は警戒する。ウクライナとNATO諸国との関係強化がロシアをいら立たせる。プーチン大統領はどのような判断を下すのか。

<span class="fontBold">米国および他のNATO諸国との共同演習に参加するウクライナ兵</span>(写真=AFP/アフロ)
米国および他のNATO諸国との共同演習に参加するウクライナ兵(写真=AFP/アフロ)

 2022年1月、第2次世界大戦が終了した1945年以来最も深刻な戦争が欧州で勃発するかもしれない。こう主張し、その理由を冷静に並べ立てる軍事アナリストをどう評価したらよいのだろう。

 ウクライナ南東部に広がるぬかるんだ平地が、1月までに固く凍りつく。ロシアの戦車が大挙して押し寄せることが可能になる。現在は、ロシア地上部隊の大半を構成する徴集兵の動員サイクルの真っただ中でもある。

 ロシアは、ウクライナに侵攻するための口実も得られるかもしれない。というのも、ロシアが支援する分離主義者とウクライナとの紛争は、年明けの時期に前線での活動が再燃した過去があるからだ。

 さらに、10万に上るロシア部隊が国境近くに集結している様子は単なる劇場効果を超える。ロシアは野戦病院を建設したり、予備役を動員したりしている。

 そんな状況をディマ(仮名)氏は冷静にとらえている。ウクライナ陸軍で大佐を務める同氏は、自国軍が急速に成長するさまを目の当たりにしてきた。当初は「悪い冗談」とでも言うべきありさまだったが、今では近代的な陸軍に近づきつつある。

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