米テキサス州では再生可能エネルギーによる発電が盛んだ。同州が国ならば風力発電の規模は世界5位となる。最近は太陽光発電も拡大し始めた。だが、こちらは農業との両立が難しく、農地を転換する者も現れている。再エネの利用と農牧業をいかに両立するか。「アグリソーラー」などの手法が注目を集める。

<span class="fontBold">米テキサス州で太陽光発電が拡大している</span>(写真=Marc Morrison/Redux/アフロ)
米テキサス州で太陽光発電が拡大している(写真=Marc Morrison/Redux/アフロ)

 テキサス州は米国有数の農業州で、各種作物および畜牛の生産高は数百億ドル(数兆円)に上る。同州はまた、再生可能エネルギーによる発電量でも全米1位だ。エネルギー転換の動きが加速するにつれ、農業と再生可能エネルギーという2つのセクターは互いに結びつきを強めつつある。

 農家や牧場は全米に広がる再生可能エネルギーブームを歓迎している。風力発電および太陽光発電は農業をより持続可能にする。さらに、収入が季節ごとに変動する農牧業に安定した収入をもたらす。

 「(再生可能エネルギーを利用する)メリットはいくつもある。農業全般に言えることだ。どの農家にもたいていいくつかは当てはまる」。農家の権利擁護に取り組む全国持続的農業連合会で気候政策コーディネーターを務めるキャシー・デイ氏はこう語る。

 「農家や牧場は、太陽光発電をコスト削減の手段として利用している。少しでも電力を売れば、農牧業に加えてさらにいくばくかの収入を同じ土地から得ることができる。中には、気候変動問題の解決に役立つことに単に興味を持つ者もいる。こうした人たちは間違いなく、自然保護を重視する農家だ」

次ページ 風力は石炭火力を上回る