このような歴史解釈の相違から生じる緊張──および、それに対する敏感な反応──は、1992年に両国が国交を樹立して以来、定期的に表面化してきた。90年代には朝鮮戦争で死亡した中国人兵士の慰霊碑が激しい対立を引き起こした。

 その10年後には、中国と北朝鮮を分かつ現在の国境をまたいで周辺地域を支配した古代王朝・高句麗の帰属に関する中国の研究が激しい論争の的となった。韓国の人々はこの研究を、朝鮮半島の歴史を塗り替えようとする試みだと見なした。

 今また、韓中両国は出口の見えない罵り合いになだれ込もうとしているようにみえる。そして今回はソーシャルメディアが対立を一層激化させている。

 韓国は、両国間のいさかいは、中国において高圧的なナショナリズムが高まっていることに起因するとみる。

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日経ビジネス2021年6月14日号 84~85ページより目次

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