英国はジョンソン政権になって対中姿勢を硬化させている。中国テレビ局の英国での免許を取り消した。貿易関連法案には人権重視を盛り込む。中国は今のところ言葉で応酬するのみだが、いずれ厳しい制裁に転じる可能性も考える必要がある。

<span class="fontBold">ジョンソン政権は中国への姿勢を硬化させる</span>(写真=ロイター/アフロ)
ジョンソン政権は中国への姿勢を硬化させる(写真=ロイター/アフロ)

 中国が英国に置く大使館を移転する。ロンドン塔を見下ろす旧王立造幣局の素晴らしいジョージアン様式の建物が生まれ変わる。かつてはここで硬貨やメダルを鋳造していた。

 地方当局に提出された計画によれば、デビッド・チッパーフィールド氏が設計を担当する。独ベルリンの新美術館の修復を手掛けた英国の建築家だ。新たな大使館は、230もの部屋を持つ広大な複合建築になる。台頭著しい超大国である中国の大使館として、英マリルボーンにある現在の大使館よりはるかにふさわしいものになるだろう。

 中国が新たな大使館の建設を2018年に発表した時、駐英大使(当時)の劉暁明氏は、英中両国の新しい「黄金時代」の「新たな黄金の果実」になると高らかに宣言した。

 この計画は、デビッド・キャメロン政権が終わりを迎えた後に発表された。キャメロン首相(当時)は、中国の「欧米における最良のパートナー」に英国がなることを望んでいた。

 だが今日、両国関係は黄金より鋼鉄と呼ぶのがふさわしいものになった。

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