アリババやバイトダンスなどの中国テック大手が次なる成長市場探しに苦慮している。中国国内でこれ以上力を付ければ、共産党の“潜在脅威”と見なされかねない。海外市場での成長もままならない。米国政府はもちろん、インド政府なども厳しい姿勢を取り始めた。

米政府は8月14日、米国事業を売却するようバイトダンスに命じた(写真=ZUMA Press/アフロ)

 中国のテレビが8月下旬、トーク番組で米アップルの時価総額が2兆ドル(約210兆円)に達したことを取り上げた。価値が高まった一因は米連邦準備理事会(FRB)が大規模に流動性を供給したことにあるということだ。出演者はこの動向が持続し得るか議論した。

 だが、中国テック大手の時価総額が今後どの程度まで上昇し続けられるかを議論したほうがより有意義だったかもしれない。中国テック大手の株高をけん引しているのが、米ニューヨーク株式市場に上場している中国のアリババ集団だ。アリババの株価は年初来で25%値上がりし、時価総額は7200億ドル(約76兆円)近くに膨らんだ。

 これらの企業が直面している課題は、自らが打ち立てた戦略を遂行できるか否かではない。それよりも、どれほど政治の犠牲になるかが大きく影響する。騰訊控股(テンセント)やアリババは、政府間の緊張の高まりによって、中国国外の事業がますます制約されるようになっている。だが、最大の試練は恐らく中国国内にある。

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