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ファーウェイが発売した最新のスマホ「P40 Pro」に米国製部品が使用されていることが判明した。米政府が同社に制裁を科している中、これは驚きだ。ただし、多くの米国製部品は代替されており、同社の強さも示している。

ファーウェイの強みと弱みをともに表す
●P40 ProとP30の分解写真
(写真=2点:Financial Times)

 中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)が、スマートフォンの最新の旗艦製品において、今も米国製の部品を使用していることが分かった。米国政府から事実上の制裁措置を科されているにもかかわらずだ。英フィナンシャル・タイムズ(FT)が同機種を分解し、内部を調べた結果、明らかになった。

 ファーウェイは3月26日、「P40」を発表した。米国政府が2019年5月に制裁を発動して以降、ファーウェイが市場に投入する最初の主力製品群の一つだ。この制裁措置により、米国企業はファーウェイに対する製品販売を禁じられている(特にライセンスを取得した場合を除く)。

 米国のトランプ政権はファーウェイが中国政府のためにスパイ行為を働いていると非難する。米国政府が制裁を科したことで、ファーウェイは米国製部品の代替品を探す必要に迫られてきた。中でも、米グーグルが開発したモバイル端末向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」上で動作する関連ソフト群を利用できなくなったことがもたらす負の影響は大きい。

主要部品に依然として米国製

 FTが分解したのは「P40 Pro」。比較のため、米国が制裁を始める直前に発売された「P30」も同様に分解した。実際の分解作業は中国・深圳に拠点を置くXYZoneに委託した。同社はスマートフォンを分解し、部品の供給元を特定する業務を行っている。

 スマホメーカーは同じ機種でも製造するロットによって異なる部品を使うことがある。今回は、最も早く入手できたP40を分解した。

 その結果、何よりも驚いたのは、米国が国内企業に対してファーウェイへの製品販売をほぼ全面的に禁止しているにもかかわらず、同社製の最新型スマホに米国製の部品が今でも一部使用されていたことだ。