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ロシアのプーチン大統領が、2024年以降も権力を維持すべく憲法改正を打ち出したとみられる。世界中の独裁国家が“プーチン流”からヒントを得ようとするだろう。西側の反応は鈍い。たとえ終身の支配者であっても永遠に生きられるわけではないことを慰めとするしかない。

1月15日の臨時閣議に臨むプーチン大統領(写真=代表撮影/ロイター/アフロ)

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は何をしようとしているのか。1月15日、クレムリンウオッチャーたちは同大統領が行った年次教書演説に不意打ちを食らった。憲法を抜本的に見直すとともに、その案文(今は極めて不明瞭)について国民投票を実施する、と表明したのだ。

 この爆弾ニュースが流れた直後、さらなる衝撃が続いた。ドミトリー・メドベージェフ首相率いる内閣が総辞職したのである。本誌(英エコノミスト)の入稿時点で、同首相が解任*1された理由、および無名のテクノクラートがその後任に据えられた理由は謎に包まれている。

 事の次第を理解するため、まずは純然たる事実を見てみよう。これまでの20年間、プーチン政権は多くの人々を殺害し、何十億という資金を不正に流用してきた。それほどの悪事を働いた人物が自ら進んで権力を手放すとは到底考えられない。