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OPECとロシアなど(OPECプラス)は2018年末、原油価格の上昇を狙った減産で合意した。しかし原油価格は容易には上昇しない。世界経済の減速とシェールオイルなどの増産のせいだ。減産をこのまま続けるか、さらに削減するかを話し合う12月のOPECプラス会合が注目される。

OPECプラスは12月の会合でどのような結論を出すのか(写真=AFP/アフロ)

 石油輸出国機構(OPEC)に加盟する各国は、今後を考えると気が気ではないだろう。気候変動への懸念から、今後何十年にもわたって石油の需要が弱まるかもしれない。

 石油市場に対するOPECの影響力は急速に低下している。国際エネルギー機関(IEA)は11月13日、OPEC加盟国の原油生産量は、協力関係にあるロシアの分を含めても、2030年までに世界の47%にすぎなくなるとの予測を発表した。

 しかし、OPECにはもっと差し迫った問題がある。

 世界の石油需要は今年、予想外に軟調だった。米調査会社サンフォード・C・バーンスタインは、わずか0.8%の伸びで終わるかもしれないと予測する。金融危機以降で最も低い伸び率だ。

 OPEC加盟国や、ロシアをはじめとする協力国は12月5~6日にオーストリアのウィーンで会合を開く。第1の注目点は原油価格を下支えする新計画を発表するかどうか。発表したとして、第2の注目点は加盟国がその計画を順守するかどうかだ。

 形の上では計画は既に整っている。OPECプラスは18年12月、原油価格を押し上げるため日量120万バレルの減産を発表。この合意はその後、20年3月まで延長された。しかし、イラクやナイジェリアなど一部の加盟国は、18年の合意で認められた日量をしばしば超えて生産してきた。

 OPECが新たな時代に対応するためには、ロシアが力になるものと考えられていた。しかしロシアとOPECが減産に合意した際の基準生産量は通常より高水準だったうえ、今年の生産量はその高い割当量さえ上回っている。