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韓国の主要輸出品である半導体の製造を支える中小企業が苦境に立たされている。半導体の景気循環に加え、世界経済の減速と米中貿易戦争、ファーウェイ問題が追い打ちをかける。在庫が積み上がり、値下げ圧力が増大。ウォン安は追い風だが、その恩恵は十分ではない。

半導体は、韓国の総輸出額の2割を占める(写真=ロイター/アフロ)

 韓国ソウルの南郊にあるソグァン・ハイテックの工場では、半導体機器の部品を製造するラインの半分が停止している。

 同社は1年前、生産設備を拡張して好調な受注をものにすべく、銀行から10億ウォン(約9000万円)の融資を引き出した。しかし、それまで2年続いていたコンピューター用メモリーの好況期が終わり、2018年後半からチップ価格が下落し始めた。既に利払いに苦労していた同社の売り上げは、今年に入り半分にまで落ち込み、従業員を3割削減せざるを得なくなった。

 同社のイ・ドウォン社長は「市況は今年後半には持ち直すといわれているが、その徴候はいまだ見えない」と語る。年間売上高は半減して10億ウォン程度になると予想。「この不況にどこまで耐えられるか分からない。来年末までに状況が改善しなければ、工場の閉鎖を真剣に検討する必要があるかもしれない」