全3545文字

2019年に入り、株価が上昇基調にある。中国経済が安定を取り戻すなどの安心要因が背景にある。だが、その一方で、リスクとなる要因も存在し続けている。株価収益率の値は高い。米企業は多額の債務を抱える。中央銀行の緩和姿勢も不動ではない。

ノリエル・ルービニ氏
ニューヨーク大学スターンビジネススクール教授兼、経済分析を手掛けるRGEモニターの会長。米住宅バブル崩壊や金融危機到来を数年前から予測したことで知られる。

 金融市場は極端から極端に振れる傾向がある。ここ数年はとりわけこの傾向が強い。市場がリスクオンの状態にある時、アニマルスピリットに鼓舞された投資家が精力的に資本を投入するため、相場は上昇し、バブル気味の様相を呈する。時には完全なバブル状態になることもある。だが、投資家はその後、何らかのネガティブなショックに過剰に反応する。先行きを悲観するあまりリスクを避ける。相場は調整や下落を余儀なくされる。