全3521文字

データの価値が増大し、その動きがお金の動きと同等のインパクトを経済にもたらす時代が到来した。その一方で、データ世界の秩序を構築・維持する機構は存在しない。米、欧、中国の対立も懸念事項だ。戦後、金融世界の秩序を維持してきたIMFが、データ世界でも同様の役割を果たすべきとの提案が上がる。

 第2次世界大戦が終わりに近づいた75年前、連合国を成す各国が派遣した代表団が米ニューハンプシャー州ブレトンウッズに集合した。戦後の国際金融システムを規制する枠組みを協議するためだ。

 当時は、平和を実現し、発展を促すために通貨を監督することが極めて重要だと考えられていた。この点については納得できるだろう。大戦が終わり、現在の世界銀行や国際通貨基金(IMF)のような機関を通じて世界経済を再開させることが急務だったのだ。その後、数十年の間に、多少の障害はあったものの、ブレトンウッズ会議の決定事項は実現した。