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ボーイング737MAX墜落事故の経緯をめぐって、エチオピア当局が調査結果を明らかにした。パイロットは、失速防止システムを停止すべくボーイングが定める手順を繰り返したがかなわなかった。「ボーイングの指示に従うだけでよいのか」。調査結果は新たな懸念を浮上させた。

米FAAは他の規制機関に遅れて737MAXの運航を禁止した(写真=ロイター/アフロ)

 米航空機大手ボーイングのレントン工場は、米シアトル近郊に位置するワシントン湖のほとりにある。この工場では今、引き渡しを待つ「737MAX」の機体が飛び立つことなく並んでいる。同社はいま最も売れている737MAXをここで組み立て、世界の航空会社に向けて出荷する。

 エチオピアで3月10日に起きた墜落事故を受け、737MAXは世界中で運航停止となった。この事故では乗客乗員157人が全員死亡した。レントン工場の敷地内に駐機したままの機体は、ボーイングが現在見舞われている危機を物語る目に見える象徴だ。