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「EUからの離脱」の仕方をめぐって英国の民意が割れている。とはいえ、離脱後の姿を考えるのも待ったなしだ。離脱派はモデルとしてスイスとノルウェーを挙げる。両国は、シェンゲン協定と単一市場に参加する点は共通だが、EUとの関わり方はかなり異なる。

 スイスがまたしても、欧州連合(EU)との関係を壊しかねない国民投票を進めている。5月19日に予定される投票で、欧州大陸をテロから守る目的で制定されたEU規則の適用を拒否する可能性がある。このEU規則は、欧州において人の自由な移動を保証するシェンゲン協定の加盟国(スイスを含む)に、銃の使用と所持に関わる規則を厳格化するよう求めるものだ。

 スイスでは大半の男性が毎年一定期間、軍の予備役を務める。その期間以外も自宅に武器を保管してよいことになっている。EUの新しい規則は、特に半自動小銃の所持を禁じることでこの特権を制限するものだ。それゆえ、すぐにかっとなるスイス右派の激しい反発を招いた。