中国の半導体メーカーが世界の先進企業に追い付こうと取り組みを強めている。SMICは14ナノメートルを超える製造技術やEUVなど最先端技術の取り組みに余念がない。しかし、アナリストたちは、まだ5~10年の時間がかかると分析する。

 中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)は深圳で1月、自社製の最新チップセットを発表した。中国共産党系メディアの環球時報は「この画期的な開発が中国の国内半導体産業を力強く後押しするだろう」と称賛した。「この産業はしばしば、外国のサプライヤーに過度に依存しているといわれる」(環球時報)

 ただし、この新しいサーバー向けチップセットの開発・製造工程において、中国で行われているのは設計のみだ。この点は、スマートフォン向けに同社が開発し、同じように称賛を得ている高性能プロセッサーと同様。製造は台湾で行われている。

 これは依然として技術格差が存在することの表れだ。この格差が、半導体の開発から製造まで全工程を国内で手掛けようとする中国の努力を阻んでいる。

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