飲食店での迷惑行為を撮影した動画がSNS(交流サイト)で相次ぎ拡散された。“炎上”の背景を探ると、消費者の悪意が増幅していくメカニズムが見えてくる。企業はどうやって、消費者が引き起こす偶発的なリスクにあらがえばよいのか。

(写真=朝日新聞社)
(写真=朝日新聞社)

 回転ずし店「スシロー」で食事を楽しむ少年たち。一人の少年が羽目を外して、こっそりと卓上のしょうゆ容器や湯飲みをなめ回し、口に含んだ指を回転レーンのすしにこすりつけた。その様子を仲間が動画に収め、SNSに投稿。瞬く間に拡散した動画により、少年たちは社会からの批判の的となった──。

 1月以降、外食店での迷惑行為が社会の一大関心事となった。話題を集めたのが「ペロペロ事件」とも呼ばれたスシローでの出来事だ。ここには様々な「悪意」が凝縮されている。

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この記事はシリーズ「悪意VS企業  カスハラ、炎上… 揺らぐ性善説」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。