金融庁が注目する「格差」
ここで、福田CEOのように連続して資金を得ることがなぜ重要なのか理解するため、金融庁が22年7月にまとめた起業に関する報告書を紹介したい。女性起業家の資金調達を男性と比較すると「悲劇的に困難な状況」と、強烈な危機感を示している。

国内の起業数に占める女性の割合は約3分の1なので、スタート時点で少数派ではある。しかし、お金がなければ次に進めないことを考えると、さらなる問題はここからだ。スタートアップによる資金調達額について上位50社を見ると、女性起業家が手にした金額は2%しかない。仮に女性の方が小規模な事業を選ぶ傾向があったとしても、それとは逆に国内外で規模拡大を追う女性もいる。そして事業展開する分野や地域を広げたい時、女性というだけで資金獲得に難儀した複数の実例がある。
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