人手不足や物価高で、じり貧だった日本の賃金が上向いてきた。賃上げのうねりを起こすカギを握るのは女性だ。日本では男女間に歴然たる賃金格差が存在し、女性は“安い労働力”となってきた。だが、政府はその元凶とされる「年収の壁」の見直しに動く。柔軟な働き方で女性の昇進を促す企業も増えてきた。優秀な女性起業家を支援する輪も広がる。女性が日本を再成長に導く日も近い。(写真=metamorworks/Getty Images)
(飯山 辰之介、小太刀 久雄、西岡 杏)
CONTENTS
PART1
賃金格差解消で消費13兆円増
非正規にも賃上げドミノ 女性なくして成長なし
PART2
女性の収入増を阻む昭和モデル
103万円の壁はいらない 性別役割分業と決別を
PART3
コロナ禍が広げた雇用均等の地平
崩れる「出社=出世」 女は実力主義で輝く
PART4
スタートアップも男性優位社会
資金調達に「出産の壁」 突き破れ、女性起業家