オステンド在住のエルウィン・デ・シュヘイテルさんは、08年にダイキンのヒートポンプを導入し、22年末には新機種に更新した。費用は工事も含めて1万ユーロ(約140万円)ほど。床暖房を使うならヒートポンプ式がいいと勧められたのが導入のきっかけで、「暖房機器で大事なのはコストパフォーマンス。ガス価格が非常に高くなったので再びヒートポンプを選んだ」と話す。電気代も高くなっているものの、ガスボイラーを使う知人宅より光熱費は安いという。

 欧州においてヒートポンプは、電気自動車(EV)と並ぶ、温暖化ガス削減の2大商品として扱われ始めている。英国で顧客を増やす新電力オクトパスエナジーのグレッグ・ジャクソンCEO(最高経営責任者)は、「顧客には積極的にEVとヒートポンプの導入を促していく」と話す。

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