電機業界の雄、パナソニックホールディングス。営業利益は1984年度の5757億円を超えないまま、40年近くがたつ。成長できずにあえいできたが、今変化を起こそうとしている。けん引するのは2021年6月に社長に就いた楠見雄規。「自主責任経営」をキーワードに事業会社の独立性を高め、競争力の強化を促す。課題の海外ビジネスで、一歩踏み込む動きも出始めた。停滞の殻を破ろうとする巨艦の現状と展望を探る。=文中敬称略(写真=Gabe Ginsberg/Getty Images、AFP/アフロ)
(中山 玲子、西岡 杏、八巻 高之)
CONTENTS
PART1
電機の巨艦をむしばむ病
思考停止どう打破、トップ楠見の頭の中
PART2
マイナーチェンジ地獄の原因
安売りよさらば、家電の悪循環断つ
PART3
EVの大波に乗る
マスクの速さに学べ、電池100年目の脱皮
PART4
グループが変化する起爆剤に
米ブルーヨンダー、始まった異文化融合