幾度も大流行を繰り返して日常を破壊した新型コロナウイルス。我々の眼前には、その「第8波」が迫っている。今度は「インフルエンザ大流行の可能性」という危機まで引き連れて。ウイルスの跋扈(ばっこ)を許して、これ以上国力を奪われてはならない。過去7度の“対コロナ戦”を通じ、日本は試行錯誤の末に経験を積んだ。一方で疑問も残る。「我らの社会や会社は、本当に強くなったのか?」と。この闘いに完全勝利するのは難しいかもしれない。だが、新しい時代が到来している。「ウィズコロナ」の社会を実現すべく、あがき、もがき、正答を導き出さねばならない。(写真=simarik/Getty Images)
(編集委員 田村 賢司、編集委員 橋本 宗明、朝香 湧)
CONTENTS
PART1
地方が先行し、国が“追従”する感染対策
コロナ・インフル同時流行 懸念が残る政府の対応力
PART2
脆弱さ露呈したワクチン産業
日本発、いまだ実現せず 業界再編の議論は必至