各世代で、孤立・孤独を感じる人の割合が高まっている。入社したばかりの若手社員、シニア層、非正規雇用者……。上司と部下のすれ違いが起こり、チームの人間関係が希薄になる。価値観の共有が難しくなる。そこから生まれる孤独感。孤立した状態。若手社員は仕事の習熟の機会を失い、シニア層は仕事への意欲喪失に陥ることも。このモチベーションの低下は、日本企業の低迷・弱体化の主因にもなりかねない。今や、「孤独解消」は経営のキーワードになってきた。従業員の「幸福度」を高めることが企業を強くするという考え方も広がってきた。コロナ禍で顕在化した孤独の問題と、それを解消する解決策を探っていく。
(写真=Westend61/Getty Images)

(編集委員 田村 賢司、奥平 力、生田 弦己、飯山 辰之介)

CONTENTS

PART1
リモートワークは理想の働き方か
増幅する孤独 進む企業の弱体化

INTERVIEW
「脳トレ」川島隆太・東北大学加齢医学研究所所長
脳が必要とするのは人との関わり合い

COLUMN
判定! あなたの孤独度

PART2
成果主義、非正規化、SNS時代……
すれ違う上司と部下 孤独を増やした真因

PART3
孤立・孤独解消は企業を強くする
今こそ取り組め個人の幸福度向上

日経ビジネス2022年10月10日号 8~9ページより目次