冨山和彦経営共創基盤グループ会長

企業の新陳代謝が人を救う 今度こそ「さらば昭和」を

ボストン・コンサルティング・グループなどを経て2003年産業再生機構の最高執行責任者。07年経営共創基盤を設立し最高経営責任者。20年10月に同グループ会長。20年に地方創生のための投資・事業経営会社、日本共創プラットフォームを設立。(写真=陶山 勉)
ボストン・コンサルティング・グループなどを経て2003年産業再生機構の最高執行責任者。07年経営共創基盤を設立し最高経営責任者。20年10月に同グループ会長。20年に地方創生のための投資・事業経営会社、日本共創プラットフォームを設立。(写真=陶山 勉)

 今こそ企業の新陳代謝を進めるべきだ。過去30年間で先進国の経済・産業構造は劇的に変わったが、日本では危機のたびに現状維持を図り、昭和のモデルを温存してしまった。そのために賃金は低く、経済成長も鈍い。同じ過ちを犯してはいけない。

 リーマン・ショックまでは会社を潰せない事情があった。産業構造の転換についていけずに失われた大企業の雇用を、中堅・中小企業が吸収していたからだ。社会の安定を保つために会社を潰すなと言うのは、一定の合理性があった。

 ただ、東日本大震災直後の2012年を境に団塊世代の大量退職が始まり、劇的な人手不足に変わった。会社を守ることで社会の底を守る意味がなくなったのだ。

 だからこそ新陳代謝を加速する方向に全ての仕組みのかじを切るべきだ。生産性の低い会社には退出してもらい、働き手は生産性と賃金が高い会社に移っていく。新陳代謝を進めることが人を救うことになる。

 幸い、若い人の起業は増えているし、地方でも新しいビジネスモデルやサービスモデルが出てきている。地方企業を巡る状況はこの20年間で大きく変わった。

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この記事はシリーズ「増殖ゾンビ企業 コロナ融資の後遺症」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。