【先着300人に無料公開!】日経ビジネスは登録会員限定「無料開放」キャンペーンを実施中。評判の高かった特集記事を毎日1本ずつ、先着300名様に無料公開します。1月30日(月)~2月3日(金)は「ホンダの覚醒」特集です。

  1. ソニーとEV提携の内ソニーとEV提携の内幕 激動の時代へ秘めた野心 1月30日(月)12時~
  2. GM、CATL、グーグルとも組む EV時代へ「孤高」転換 要の電池は自主開発 1月30日(月)12時~
  3. ホンダ、拡大戦略のツケ 収益回復に遅れ 1月31日(火)12時~
  4. 事業の垣根を越えて知見持ち寄る 二輪車でも反撃へ 牙城死守へ「生態系」 2月1日(水)12時~
  5. アシモの無念、空飛ぶクルマで晴らす 狙うは真の「革新者」 モノも市場も創造 2月2日(木)12時~
  6. 車ではなく、未来をつくる 宗一郎が残した道しるべ 2月3日(金)12時~(今回)
  7. 三部ホンダ社長 過去の成功体験は邪魔 2月3日(金)12時~

戦後、浜松の小さな町工場を飛躍させた原動力は創業者・本田宗一郎のビジョンだった。それに魅了された従業員、顧客、株主らが会社を支え、「世界のホンダ」へと成長させた。イノベーション企業として再び輝けるか、正念場に立つホンダに求められるものとは。

創業者の本田宗一郎。生粋の技術者であると同時に、「技術は人のため」との信念を持つイノベーターだ(写真=Bernard Cahier/Getty Images)
創業者の本田宗一郎。生粋の技術者であると同時に、「技術は人のため」との信念を持つイノベーターだ(写真=Bernard Cahier/Getty Images)

 1996年12月、その日の仕事を終えて兵庫県西宮市の自宅に帰ったある技術者がテレビをつけると、こんなニュースが流れていた。

 「ホンダが人間型ロボット開発」

 そのロボットは、「ASIMO(アシモ)」の前身「P2」だった。自律歩行ができ、階段や傾斜も上り下りする。当時のロボットのイメージを覆すスムーズな動き。10年以上の歳月をかけて開発したと報じられた。

 「ここまで技術を突き詰めるホンダなら、いい飛行機がつくれるのではないか」──。ホンダは当時、小型ジェット機や航空機エンジンの開発も表明していた。あるメーカーの航空機部門に勤めていたその技術者は、電動垂直離着陸機(eVTOL)の開発を率いる東弘英氏。挑戦に胸を膨らませて、ホンダの門をたたいた。

 隣の神戸市では12歳の小学生も同じニュースを見て胸を躍らせていた。「何だこのロボット! ホンダって自動車の会社じゃなかったのか」。最先端のロボットが歩く姿にときめき、自分も将来は面白いものをつくりたいと心に決めた。熱意は冷めることなく、大学では機械工学科に進み、卒業後ホンダへの道を選んだ。

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