食料を巡り、不穏な動きが頻発している。相次ぐ食料品の値上げや、高騰する穀物相場。漁業では不漁が常態化し、畜産業者は飼料高騰にあえぐ。日本の食料自給率は38%と先進国で最低水準。そもそも、非効率な農地利用や飼料の輸入依存など、構造的な課題に有効な対策を打てていなかった。そこに、円安や戦争による世界的な需給逼迫といった短期的な環境変化が追い打ちをかけた格好だ。日本の食卓は、将来も維持できるのだろうか。(写真=kotoKyoto/Getty Images)

(小太刀 久雄、小原 擁、藤田 太郎)

CONTENTS

PART1
【穀物】輸入依存の調達リスクが露呈
対岸の火事ではない ウクライナ農業危機

PART2
【酪農】コスト上昇と需給がアンバランス
牛乳は余っても値上げ 高い和牛の子牛は安い

PART3
【魚介類】不漁、燃料高、ロシア問題
漁業者を襲う「三重苦」 水産大国見る影もなく

PART4
【野菜・果実】ポンジュース用ミカンの悲哀
もはや「絶滅危惧」農家 高付加価値どう売るか

PART5
「食のリスク削減」へ3つの提言
内向き発想をやめよ JAは改革の先導者に

日経ビジネス2022年8月29日号 8~9ページより目次