第一生命保険では消費者から届いた生々しい苦情の音声を、役員会議で流す。厳しい意見を幹部らが自分たちの耳で受け止める。山口県で80代の元営業員が顧客から約19億円をだまし取った事件が20年に発覚。他にも複数の金銭詐取が見つかった。これを機にコンプライアンス(法令順守)体制や社員の行動、サービス品質などの総点検に乗り出した。

 「実態として顧客第一主義ではなかった」。意識改革の年と位置づけた21年度、全社員参加で企業風土について60回近く議論したところ、顧客重視の姿勢が徹底されていないという課題が浮かび上がった。新規契約の獲得を特に重視する風土が顧客より会社や営業員個人の利益を優先する意識を一部に生んでしまったのかもしれない。

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