コロナ禍の不安が冷めやらぬ中、不遇の世代が再び生まれる懸念がある。産業育成や雇用機会の創出など、国も長期を見据えた戦略が求められている。

(写真=Shutterstock)
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 目先の収益改善のために、手っ取り早いコスト削減に走る──。近年、企業経営における短期利益主義の弊害が指摘されている。振り返れば、氷河期時代に多くの企業が実施した新卒採用の抑制も、短期主義であり、さまざまな弊害を生んだ「失策」だった。

 一方で、中途採用市場の拡大、雇用の流動化を進めれば、氷河期の問題は起こらなかったという人もいる。人材獲得の手段を新卒一括採用に依存しなければいい、という考え方だ。

 とはいえ、雇用の流動化のカギを握る、スキルを基準に人材を評価するジョブ型雇用制度は、学校を出たばかりの新卒人材には不利な仕組みだ。ジョブ型が普及している米国では、若年層の失業率が極めて高い。その理由の一つは、新卒人材の知識や能力が、企業が求めるジョブ=職務ときちんと結びつくか、見極めが難しいからだといわれている。

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