深夜残業の多いブラック職場、旧態依然とした年功序列型の組織、自己成長の実感が薄い――。悪評が定着した霞が関の不人気は深刻化し、応募者の減少傾向に歯止めがかからない。それでも官僚が今、そして未来の日本を支える頭脳集団であることに変わりない。多岐にわたる関係者と調整し、課題を解決する力は、企業のイノベーションにとっても必要だ。司令塔の地盤沈下が進む国に未来はない。官僚の威信と魅力を取り戻す道を探る。(背景=PIXTA 写真=人物模型:sh22/Getty Images)
(鳴海 崇、小太刀 久雄、鷲尾 龍一)
CONTENTS
PART1
失われた威信と魅力
人が来ず、人が辞める「働きがい」依存のツケ
COLUMN1
現役官僚 覆面座談会
「政策と法案を練る時間と仕組みが欲しい」
PART2
霞が関改革の最前線
さらば「不夜城」立ち上がる有志たち
COLUMN2
河野太郎氏、川本裕子氏に聞く
霞が関の改革、まだここが足りない
PART3
霞が関を出て光る
大局観と課題解決術 企業と日本の活力に