この記事は日経ビジネス電子版に『産声上げた「もう一つ日清食品をつくる」事業』(5月23日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』5月30日号に掲載するものです。

大阪府富田林市の病院で、通院している患者に完全栄養食を試験提供した(写真=医療法人百賀時の会提供)
大阪府富田林市の病院で、通院している患者に完全栄養食を試験提供した(写真=医療法人百賀時の会提供)

目指すは「未病対策」先進国 病院にも家庭にも広げる

 医療法人百賀時の会(大阪府富田林市)は2022年3月下旬、通院している患者に日清食品の完全栄養食を試験的に提供した。同会理事長で系列病院の院長を務める木村伸悟医師は「血液透析が必要な患者は生活習慣病が原因のことが多く、食事制限を強いられがち。その人たちも完全栄養食なら食べられる」と期待する。

完全栄養食を「完全メシ」のブランドで販売する。カップ麺に限らず、グラノーラやスムージーなど幅広く展開していく
完全栄養食を「完全メシ」のブランドで販売する。カップ麺に限らず、グラノーラやスムージーなど幅広く展開していく

 完全栄養食は食品の三大栄養素であるタンパク質、脂質、炭水化物のバランスを調整するとともに、ビタミンやミネラルなど33種類の必須栄養素をまんべんなく含むようにした食事だ。脂質や糖質などが過剰になりやすい現代の食事の代わりに食べれば生活習慣病の予防になると期待されている。

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この記事はシリーズ「日清食品3代 破壊の遺伝子」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。