しかし、1人目の購入者がカプセルを開けた瞬間に「うわー、こんな行き先が出た!」と歓声を上げた光景を目の当たりにしたとき、「自分の考えは間違っていなかったと確信した」(小笹氏)。「何が当たりの行き先ですか」と問われるたびに「自分で行こうと思わない行き先が出たら当たりですよ」と答えているという。

行き先が選べないのは明らかに不便だ。にもかかわらず、なぜ多くの人が引き付けられるのか。京都先端科学大学工学部の川上浩司教授は「どこに行くか分からないからこそワクワクするというのは、『不便益』の典型例だ」と話す。
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