この記事は日経ビジネス電子版に『風雲児テスラ、ソフトを主役に 「進化する車」で自動車業界揺さぶる』(3月7日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』3月14日号に掲載するものです。

100年の歴史を持つ自動車産業で電気自動車(EV)シフトと並ぶ、もう一つの革命が進む。ソフトウエアを主役とする車造りだ。知性を備え、進化させる車が世の中に与える衝撃とは。

テスラ車で利用可能な「ドッグモード」の表示画面。2018年10月にツイッター上でユーザーから要望され、わずか4カ月足らずのうちに開発、実装された
テスラ車で利用可能な「ドッグモード」の表示画面。2018年10月にツイッター上でユーザーから要望され、わずか4カ月足らずのうちに開発、実装された

 「ご心配なく! ヒーターはオンで18℃です」。愛犬を中に残し、飼い主がしばらく車を離れる場面。運転席のディスプレーには、心配して車内をのぞき込む人へのメッセージが映し出される。車内温度は自動調節され、犬が寒さで震える心配はない。

 電気自動車(EV)大手の米テスラが実際に提供している「ドッグモード」という機能だ。SNS(交流サイト)を通じてユーザーから要望を受けたCEO(最高経営責任者)のイーロン・マスク氏がそれに応え、2019年2月に提供が始まった。

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この記事はシリーズ「クルマ電脳戦 テスラ追うトヨタ、グーグル」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。