日本の流通業の雄、セブン&アイ・ホールディングスがもがいている。かつての“カリスマ”が残した成長戦略が崩れ、停滞から抜け出せない。利益を生めない百貨店や総合スーパーを持つ意味は薄れた。強いはずの国内コンビニ事業も成長の余地はほとんど残されていない。その中で決めた米コンビニの巨額買収は再成長に向けた転機か、苦し紛れの蛮勇か。流通業の革新をけん引してきた巨人はどこへ行こうとしているのか。(写真=Rost-9D/Getty Images)
(江村 英哲、田中 創太、高尾 泰朗、神田 啓晴、ニューヨーク支局 池松 由香)
CONTENTS
PART1
混乱のトップ交代から6年
そごう・西武売却へ 複合路線から距離
編集長インタビュー
セブン&アイ井阪社長
「変わり続けねば死んでしまう」
PART2
真のグローバル企業への道
「日本流」だけじゃない 世界同時に流通革新
PART3
「東大阪事件」の教訓
オーナーと共存共栄 「信頼と誠実」どこまで
DATA
データから見るコンビニ大手3社、セブンの強さはどこに